平成最後の紅白でも使われるNHKホールは音響のみならず放送することを前提に設計された日本でも屈指の多目的ホールです。歴史が古いため3DのCADデータなどは存在せず、現場の運用は全て2Dベースで設計されています。
今回はプロジェクションマッピング用のためにステージのフォトグラメトリー(写真計測)を行いました。将来的に様々なシミュレーションへの応用も考えられるため可能な限り正確なモデルを制作することを目標にしました。
撮影
常にスケジュールが詰まっている人気のホールだけに写真撮影のための時間を確保してもらうのも難しく、リハや現場調整の休憩時間を利用して撮影させてもらうことになりました。1階と2階からコースを決めてそれぞれの写真が十分に重なるように次々と写真を撮っていきます。
ステージ上も両そであたりから取りこぼしがないように撮影していきます。またテクスチャーとしても使用したいので障害物も可能な限り取り除いて撮影を進めます。
フォトグラメトリー
今回使用した写真計測用のソフトはReality Capture。計算スピードが速く多機能なので細かい調整が可能です。
リトポロジー作業
フォトグラメトリで得られたメッシュをガイドとしてシンプルな面で成形し直していきます。
テクスチャー制作
フォトグラメトリで生成されたテクスチャやUVもそのまま使用せず新たに作り直します。